産前・産後の休業についての法制度

以前は従業員が出産を機に退職する例もありましたが、働く意欲のある従業員が継続して働けるように法制度が整備されています。人材確保が難しい状況において、人材を失わないためにも社内規定を整備しましょう。

従業員規模の小さい企業では、従業員の出産・育児による退職は痛手です。現在出産・育児のための労働法規をはじめ、社会保険給付などの整備が進んでいます。
この機会に出産・育児休業制度を見直し、職場復帰についての規定を設けるなど、社内規定を改定しましょう。

●産前・産後の休業についての法制度
①産前は6週間・産後は8週間の休業
出産を控えた女性従業員から請求があった場合、産前の休業を与える必要があります。また産後8週間は働かせることができません。
【産前休業】出産予定日の6週間前(42日)から取得できる
※双子以上は14週間前(98日)
【産後休業】出産の翌日から8週間(56日)は、就業させることができない
※6週間経過後は、本人の請求と医師が認めれば就業可能


②育児休業(最長2年まで延長可能)
1歳未満の子を養育している従業員からの請求があった場合は、育児休業を与える必要があります。
育児休業は、従来1年の育児休業期間について、対象の子が保育園に入れない等の場合、子が1歳6か月に達するまで延長することが可能でした。
平成29年10月の育児・介護休業法の改正によって、1歳6か月への延長後も保育所に入所できないなどの一定の条件を満たせば、2歳まで育児休業を延長できるようになりました。