未払賞与が節税の役に立つか?

業績が好調で多くの利益が見込まれるなら、決算賞与を出して社員に還元してさらなるやる気を引き出したいものです。
ところが決算期末ぎりぎりで、なかなか資金繰りがつかず、期末までに支払いができないということもあります。
以前「賞与引当金」を計上する方法で節税できましたが、今は廃止となっています。
その代わりに「未払賞与」を計上することで節税ができます。

以下の3つの条件を満たせば、未払いでも経費に算入できます。つまり実際に賞与を支払っていなくても決算賞与の経費計上ができるということになります。
①決算期末日までに支給額をそれぞれに通知する
②全支給対象者に決算期末日の翌日から1ヶ月以内に支払う
③支給額を通知した事業年度に経費処理をする

1ヶ月以内に資金繰りがつくなら、決算賞与の支給を検討してはいかがでしょう。期末から1ヶ月以内に支給すること、決算日までに各人に支給を通知することの2点がポイントです。

【参考】
「会社の税金」「社長の税金」まだまだあなたは払いすぎ!
落合孝裕(2007)フォレスト出版