ドラッカーの言う利益とは何か?

ドラッカーは、未来のリスクを賄うための利益、事業の存続を可能とし、富を生み出す資源の納涼区を維持するための最低限の利益をあげることは、企業にとって絶対の条件であるとして、利益には次の3つの役割があると述べています。

①事業の妥協性のモノサシ
第一は事業の妥協性を評価する役割です。
「自社の商品やサービスが、本当に顧客から喜ばれているのか?」その自分たちの仕事ぶりを評価するための一つの指標が利益だと捉えることもできるでしょう。

②様々な事業リスクに対する備え
第二は事業活動における様々なリスクをカバーする役割です。
そもそも経済活動は、未来に焦点を合わせているため、不確実性、すなわちリスクは避けられないものです。しかも経済活動は長期間にわたるため、そのリスクに備えるには毎年利益を出し、キャッシュを増やし続けるように経営努力をすることが必要です。

③資金調達の手段
第三は資金調達の手段としての役割です。
設備投資のための資金調達の手段として見た場合、利益は投資資金の資源となり、また金融機関から借り入れを行う際の定量的な評価の一因ともなります。利益が外部資金導入の際に有利な条件を引き出す要因となることで、経営革新と事業の拡大に必要な資金調達を可能にします。

会社は目指す目標を実現するためにコストを使い、そのコストを十分に賄えるだけの利益を生み出す活動に力を入れなければなりません。今年を財務体質強化の年にしていきましょう。