減価償却資産の税務上の扱い【事例紹介①】

不調となった機会の修理、社屋や店舗の屋根、外壁、内装のメンテナンス、ソフトウェアのバージョンアップ等、事業のために使用している減価償却資産を修理・改良する機械があります。修理・改良に支出した費用が修繕費なのか、資本的支出の資産なのか、税務上の扱いを確認しておきましょう。

【事例①】車両への機器取付けとタイヤ交換を同時に行った
①常時搭載する機器の取付け
既存車両に常時搭載するカーナビやドライブレコーダー、ETCシステム等を新たに取り付けるために購入した場合、これらの機器は単独の資産の取得にはなりません。
この場合は、車両に新たな機能を付加することになり、その車両への資本的支出として資産計上が必要になります。ただし費用の合計額が20万円未満であれば、修繕費とすることができます。

②車両全てのタイヤ交換
同時に行ったタイヤ交換の修理・改良は、レギュラーからスタッドレスへの交換等タイヤそのものの機能を向上させるものでない限り、維持管理・原状回復に係る修理・改良として修繕費で処理することになります。

③機能取付けとタイヤ交換の費用を区分
整備会社から交付された見積書や請求書に従って、カーナビ等の「機器取付け」の費用(資本的支出)と「タイヤ交換」の費用(修繕費)を区分する必要があります。